
星 由美 (ほし ゆみ)
6年間商社に勤務、上智大学外国語学部英語学科卒業(言語学副専攻)、東京大学大学院教育学研究科修士課程修了、同博士課程単位取得退学。その後、心理臨床の場に身を置く。
<資格>
教育学修士、臨床心理士、公認心理師、キャリアコンサルタント、一般社団法人日本MBTI®協会認定MBTI®ユーザー(*)、シュタイナー治癒教育基礎コース修了者
*®️MBTI is a registered trademark of the Myers&Briggs Foundation in the United States and other countries.
<専門>
・対人援助職および経営者の自己理解支援 :
自己分析メソッドは、客観的に根拠を持って自己の強みと課題について理論的そして体感的に理解を深めるツールです。自己理解の深まりは同時に他者理解の視座を広げます。セッションで体験した視座を日常で活用していただくことで、ご自身の提供するサービスの質の向上、チームワークやスタッフの育成、組織開発へとつながるような支援を目指しています。
・個人の成長をサポートする仕組みづくりから組織の成長を目指すコンサルティング:
働く人の「個人の悩み」の背景には、組織の構造やシステムが関わっていることが少なくありません。個人の悩みを組織の成長のヒントに変え、人が人の中で活かされる仕組みをデザインする——そのコンサルティングの実践例は本エッセイにご紹介しています。
・子育て支援機関(幼児対象)の職員勉強会の企画および講師:
主に、ルドルフ・シュタイナーの12感覚論を中心に、幼児期に大切に育てたい4つの感覚(触覚・生命感覚・運動感覚・平衡感覚)の学びの共有と日常の実践例をご一緒に検討します。
<これまでの主な活動>
・医療機関(総合病院、大学病院、クリニック)、介護施設、企業にて職員相談室開設支援、相談担当および職員向け研修企画、講師
・対人支援事業管理職・経営者の方々への心理学的アプローチからの支援、コンサルテーション
・子育て支援機関(保育園、療育機関、小児科等)職員および保護者向け勉強会企画、講師
・総合病院小児科およびクリニックにて子どもの発達相談担当
・スクールカウンセラー(小・中学校)
・国立および私立大学等、教育機関の非常勤講師(講義「心理検査」「カウンセリングマインド」等)
書籍
※当時は土屋由美で執筆

- 『生に寄り添う「対話」- 医療・介護現場のエスノグラフィーから』(新曜社, 2007):私と家族の実体験をもとに紡いだエスノグラフィー(現場の経験記述)です。ある日突然、脳梗塞で人生が一変した父。「患者」や「病者」という現実を突きつけられ激しい葛藤を抱える父の傍らで、私自身も娘として、介護者として、変化する関係性に揺れ動いていました。そんな二人の間に生まれた独自の「対話」が、互いの葛藤や周囲との緊張を静かに和らげていきました。ここでの対話とは単なる言葉のやり取りではなく、生きることそのものを模索するプロセスでした。本書では、入院からリハビリ通院に至る過程で父が交わした対話を克明に記録し、ミハイル・バフチンの言語哲学を切り口に考察しています。対話がもたらす「自己の編み直し」、そして「関係性の編み直し」——この体験こそが、私が「対話による臨床」の世界へ足を踏み入れる原点となりました。
- 『悩むナースたちへ -元気回復のための処方箋』(ライフサポート社, 2011): 職員相談室に寄せられた実話をもとに、現場の息遣いを生かして再構成した短編エッセイ集です。悩むことは決して無駄ではなく、自分や誰かを幸せにする「宝のタネ」を育てるプロセスになる。心理臨床の仕事を通してそう実感してきました。相談室で生まれた気づきや学びという「宝のタネ」を、次の誰かへ手渡す「バトン」にしたい——そんな思いを込めた一冊です。職種を問わず、働くすべての方に読んでいただける内容です。またこの本には、働く人の「個人の悩み」の背景には、組織構造やシステムの課題が隠れていることが少なくないという実例が紹介されています。個人の悩みを組織の成長のヒントに変え、人が組織の中で活きる仕組みをどうデザインしていくか。本著の実践例を、新たな視点を加えて書き換え、当ホームページのエッセイで順次ご紹介しています。
- 『社会文化的アプローチの実際:学習活動の理解と変革のエスノグラフィー』石黒宏昭編著(北大路書房, 2004)、担当執筆第6章「対話的関係の交渉と歴史としての『声』:ある脳梗塞患者の社会的機能の障害から考える」:本書はヴィゴツキー的アプローチを拡張し、従来の心理学における狭い「学習」の枠組みを再構築する実践理論書です。本書のパート2において、医療現場における対話的関係の交渉と「声」の歴史性をテーマに執筆しています。のちに先述の単著『生に寄り添う「対話」ー 医療・介護現場のエスノグラフィーから』へとつながる、自身の探求の原点とも言える論考です。
- その他、看護系専門誌などへのエッセイ投稿。
